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1. チャレンジングデータ

1.3 Radio HPLCの常識を覆すマイクロプレート RLG


ラット肝よる C-14 EPA 代謝物の分析

 

Radio HPLC のイメージを一新させるマイクロプレート RLG

 Radio HPLC は,RI トレーサー法と HPLC をドッキングさせる技術で,薬物代謝物の検索には最も優れた要素を持っているにもかかわらず,薬物動態の研究に活用されていない.その理由は,HPLC の分離能の維持と放射能の高感度検出は矛盾した要求であることにある.HPLC 溶離液をマイクロプレート RLG でオフライン計数する方法は,HPLC 固有の分離能を維持した状態で溶離液の放射能を低価格かつ高感度で検出する方法である.この図は,C-14 EPAとラット肝ホモジネートのインキュベーション混液のクロマトグラムである.血中総放射能に代って各代謝物のタイムコースを解明することが可能になる.
 上表は,ラジオHPLCにおける3つの方法の検出限界や定量性を比較した表である.RLGにおける露光時間は24時間である.LSCは各分画を3分間ずつ液シンで計数した結果である.SARDは,筆者が開発した検出器で,5個の検出セルを直列につなぎ,各セルで検出された計数を計数液の移動に同期させて加算する方式である.この改良によって分離能を犠牲にすることなく,計数時間を5倍延伸することができた.同じ分離能状態で比較するために,オフライン計数の分画時間(10秒)はオンライン計数における(1個の)検出セル内滞在時間と同じに設定している.この改良型検出器をもってしてもオンライン計数の検出限界は2 Bqで,普通の方式による検出限界は5 Bq前後と考えられる.より注意深いRLG操作と露光時間の延伸によって,検出限界は0.1Bqまで向上できると考えている.
 マイクロプレートRLG法の感度が際立って高いのは,次のように考えれば納得がゆくであろう.オンライン計数では5×10秒液シンで計数していることになる.マイクロプレートでは約10%の検出効率(幾何学的効率と空気などによる吸収)で,24時間と圧倒的に長時間計数している.
 この表から歴然と分かるように,ラジオ液クロの検出手段としてマイクロプレートRLG法は最も優れた方法である.詳細は,4.マイクロプレートRLG とその Radio HPLC への応用を参照されたい.

   
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