RLGlogo2

11. 簡易定量全身オートラジオグラフィーの提案

おわりに

 隔靴掻痒.WBAが開発されてから半世紀にもなるが,自己吸収のためにWBAでは定量できないというもどかしさをどうしても払拭できなかった.筆者は,夜光塗料として大量に使われていたPm-147の平面線源を使う定量WBAを開発した.この方法によればWBA切片そのものの各臓器の厚みを測定できる.しかし,夜光塗料がなくなり,必要なPm-147を入手する道が閉ざされた.また,全WBA切片のラジオグラフィーは理想論に走りすぎであった.今回,より広く受け入れられるシステムを提案する次第である.
 新薬の製造販売許可申請において,長年に渡り摘出臓器計数法の資料とWBAの資料の提出が求められていたと聞く.WBAでも定量できることが認知されれば,WBAの資料だけで済ませることができる.そうなれば,製薬企業にとって大きな福音である.

   
章の目次へ

Home

略字表